『ウッドショック』 木材の価格高騰、入手困難が始まっています。

こんにちは!

新城、豊川で大工さんとつくる新築注文住宅、鈴木工務店の鈴木 太です。

4月に入り住宅業界を騒がせている『ウッドショック』という言葉をご存じですか?

まだメディアではあまり報道されていませんが、輸入材の納品遅延・品不足、それに伴う価格高騰と国産材の品薄状況も表面化しており、かなり深刻な状況になっています。

では、なぜ急にそんなことになっているのでしょうか?

原因は、①世界的な建築木材の需要増加②流通のためのコンテナ不足の2点です。

内容を簡単にご紹介すると、

・コロナの流行によるステイホームで住空間、戸建て住宅への関心が高まるとともにアメリカの金融緩和による空前の住宅ブーム。
 一足早くコロナ禍を脱した中国でも住宅着工数が急増

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・欧州でつくられる木材が世界的に奪い合いになり、日本は競り合いに負けてしまうため木材はアメリカや中国へ

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・さらに、世界的な巣ごもり需要でコンテナが不足しており、せっかく確保できた木材も輸送の遅れが発生。

その結果、輸入材、集成材の価格高騰、品薄の状態が発生。

そして、

・輸入材を使用していたハウスメーカーやパワービルダーが国産材使用に方針を転換

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・元々在庫数も少ない国産材の需要が一気に高まり、国産材も品薄、価格高騰へ

かなり、端折りましたが、このような状況により「ウッドショック」が世界的に起こっています。

実際にここに至る背景としては、

日本は住宅着工棟数が減少の一途で世界的な木材市場から見ると競争力が弱い

林業の担い手、後継者不足で国産材が十分に活用されていない

という様々な状況もあります。

先日、プレカットをお願いしている業者さんからも状況の説明をいただきました。

これまでは、構造材の発注が基礎着工をしてからでも上棟工事に間に合っていましたが、木材確保が難しいのでこれからはもっと早い段階で図面決定、木材発注が必要になるとのことでした。

私たち住宅業者としても、木材業者さんとしても、今後の展開が読めずいつになったら落ち着くのかが誰にも分りません。

業界だけでは事態の改善が難しいので、国によるテコ入れを期待するしかありませんが、果たしてそれもいつ、どのように行われるのか。

木材業者さんと状況の連絡を取り合い、マイホームを楽しみにしながら家づくりのご相談をいただいているお客様にできる限りご迷惑が掛からないように対応を進めていきます。

コロナとともに、このウッドショックも早く落ち着くことを願うばかりですが、お客様にはこの状況をご理解いただければ幸いです。

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