4.資金計画はこう考えよう

4.資金計画はこう考えよう

ここでは、資金計画の考え方についてご紹介します。
資金計画で大切なこと、それはこれまでもお話しましたが、
まず、最初に資金計画を行う、
ということです。

土地を決め、住宅会社を決め、プランを描いてもらい、そして見積りを出してもらう。この段階で、総予算について検討し、資金計画の打合せも行う、という住宅会社が多いですが、このタイミングでは遅くなってしまいます。
資金計画は、全体予算をはじめ、家や土地などにそれぞれ一体どれくらい予算を振り分けるのかという計画を立てるために行うので家づくりの最初に行うことが必要です。

くり返しになりますが、家づくりはまずは資金計画から始める、ということを忘れないでください。
その資金計画で大事なのが、住宅ローン選びです。
住宅ローンで借入金額を決めるときには、
「金利タイプ」、「返済期間」、「月々返済額」
の3つを基に決めます。

金利タイプは、前回にご紹介した「変動金利型」、「固定金利選択型」、「固定金利型」の3タイプです。

まずは、「変動金利型」からです。
この商品は、金利が安いというメリットを持っていますが、貸出金利が市場の動向に左右されてしまうことから、将来の金利が分からないですし、最終的に返済する総額も全く予想出来ないというものです。
ですから、自己資金が多く借入金額が少ない方だったり、もし金利が上がりそうになった時には、まとまったお金を返済出来るような人にとっては、有利な商品です。ですが、自己資金が少なく、借入金額も多い、また貯金が苦手だという方には、あまりオススメできないかと思います。

続いては「固定金利選択型」にです。
これは、固定という単語が入っているため、固定金利の仲間のように感じますが、変動金利の仲間でもあります。
3年固定、5年固定、10年固定といった住宅ローン商品を聞いたたことがあると思います。当初固定期間だけは低い金利が設定されていて、返済が変わらず安心ですが、期間が満了し、再度同じ住宅ローンを選ぼうとした場合、貸出金利が上昇することが多いです。
銀行によっては、当初の固定期間が終了するとそのまま変動金利に切り替わるところもあるので、この固定金利選択型金利を選ぶ場合には、こういったことも理解しておいてください。
この商品も、自己資金が多く借入金額が少ない方だったり、着実に貯金をすることができて、もし金利が上ってしまった時には、
ある程度まとまったお金を返済できる人向きのローンタイプかと思います。

最後は、「固定金利型」です。
固定金利は、その名の通りずっと金利が固定され、返済額が変わらないのが特徴です。
安心ですが、その反面、変動金利型や固定金利選択型に比べると、貸出金利が高いと言うデメリットを持っています。
また、変動金利型や固定金利選択型に比べると、住宅ローンを借りるための初期費用が余分にかかってしまうこともありますので、注意してください。

返済期間についてご紹介します。
一般的には返済期間は35年が最長とされていますが、ローン商品によっては40年や50年というものもあります。また、この期間は5年刻みと勘違いされている方もいますが、自由に設定できます。
自由に設定できますが、まずはできるだけ長い期間で設定することが良いと言われます。
長い期間とすることで月々の返済金額を抑え、返済リズムをつかんで貯金をし、貯まったら繰り上げ返済をする、という方が負担なく返済ができます。

最後に、月々の返済額です。
月々の返済額をどう決めるかは、現在の家計から考えましょう。
今が賃貸のマンションやアパートにお住まいなら、今の家賃ぐらいか、家賃に1万円を足すのか、2万円を足すのか。この決め方については、正解があるわけではなく、家計の状況から決めるのが新しい暮らしに負担がかからないかと思います。
これまでの暮らしから、家賃がローン返済に変わります。
そこから変わる部分としては、新たに「固定資産税」がかかるようになります。また、賃貸から持ち家になると面積が大きくなることが多いので、光熱費が増えるかもしれません。さらに、お家の修繕用に積み立てをしていただく方がいいと思います。
このような点を踏まえて、月々の返済額を決めていきましょう。

少しかけ足でしたが、ざっとこのような点を踏まえて、資金計画の検討をしてみましょう。

『家づくりはじめの一歩』

1.まず、ここから始めよう
2.なぜ、家づくりは資金計画から始めるのか
3.資金計画で失敗しないための3つのポイント
4.資金計画はこう考えよう
5.資金計画に保険のお話
6.土地探しで注意すること