こんにちは!
新城、豊川で大工さんとつくる新築注文住宅、鈴木工務店の鈴木 太です。
今日は、「24時間換気システム」についてのお話です。
鈴木工務店では、24時間換気は、第三種換気(自然給気、機械排気)を標準としています。ですが、今年にはいり2組のお客様で第一種全熱交換型換気を採用しました。今日のブログは、その理由や違いについてご紹介します。
いつものブログよりも長くなりますが、ぜひご覧ください。
そもそも、24時間換気はなぜいるのか?
みなさん、「シックハウス症候群」や「化学物資過敏症」という症状はご存じですか?
今から、20年ぐらい前に話題になった新築のお家で発生したアレルギー症状です。この原因となるのが、ホルムアルデヒドなどの有害物質で、当時はお家の建材やクロス、または家具などに含まれ、お家の中に発散されていました。
それを抑えるにはどうしたらいいか?ホルムアルデヒドが出ないようにすることはもちろんですが、家の空気を必ず換気するようにしよう、ということで平成15年に改正建築基準法で義務化されたのが、「24時間換気システム」です。
「2時間で家の中の空気が全て入れ変わる」ように、換気システムが取り付けられています。基本的には、各お部屋に給気システムを、トイレや洗面室などに排気システムを取り付けることが多いです。
空気がキレイになることはいいことですが、方式も複数ありコストも変わるので、内容を確認して取り付けるようにしましょう。
3種類ある換気システム
24時間換気システムには、3種類の方法があります。
第一種換気:給気、排気ともに機械で行う方式です。給排気ともに強制的に換気されるので、空気を入れ替える力が強くなります。ただし、機械式なので設備のコストもランニングコストも高くなってしまうのが特徴です。
第二種換気:機械給気、自然排気の方式です。強制的に外の空気を入れることでお家の中の圧力を高め、自然排気口から外に空気を出す方式です。研究室やクリーンルームなどでよく使われる方式で住宅で使われることはほとんでありません。
第三種換気:自然給気、機械排気の方式です。鈴木工務店の標準仕様は、この第三種換気です。第二種とは反対に強制的に排気することでお家の中の圧力を下げて、外の空気を取り入れる方式です。機械で行うのが排気だけなので、初期設備費もランニングコストも抑えられ、住宅では最も採用されている方式です。
どの換気システムを採用するか、住宅会社さんの仕様・考え方もありますので、そのお話をしっかり聞いて、お客様ご自身でも検討されることが良いと思います。
ただ、どの方式においてもその効果を出すためには、お家全体の気密性能が良いことが大事です。お家の気密性が悪く、給気口、排気口以外にそこら中から空気が出入りしてしまっていては、良い空気環境をつくるための計画的な換気がうまくできません。その点も十分に確認してください。
一種全熱交換型換気について
今年施工させていただいた、2組のお客様のお家では、「第一種全熱交換型換気システム」を採用しました。
ここで「全熱交換型換気」について説明しましょう。
24時間換気で自然式でも機械式でも給気口から外の空気をそのまま入れると、夏には暑い空気、冬には冷たい空気がお家の中に入ってきてしまいます。冷暖房をしているお家にそんな空気が入ってきては困ってしまいますね。
そこで、全熱交換型換気では、機械給気システムの中で外から入る空気と中から出る空気の間で熱交換を行い、夏の暑い空気は温度を下げ、冬の冷たい空気は温度を上げて、お家の中に入れるものです。
さらに今回採用した全熱交換型換気システムでは、
・熱交換だけでなく湿度交換も行うので、お家の中の湿度コントロールができてカビを発生しにくくできること
・フィルターを通すことで、花粉やPM2.5、ホコリなどがお家に入りにくくなること
もあり、これまでよりもさらに快適で健康的な空間ができます。
実際に、当初の設備費用やランニングコスト、フィルター交換等のメンテナンスも必要となります。
ですが、お家の中でイヤなカビの発生を抑えられること、花粉等のアレルギー物資の侵入も抑えられること、そのためご家族、お子さんがより健康に過ごせるお家になることから、採用となりました。
まとめ
24時間換気は、法律で義務化されているので、必ず付けなくてはいけません。
だからと言って、「法律だから」で済ませずに、第何種の換気方式なのか、ご家族にとってどの方式がいいか、を確認してください。その際には、お家の気密性能についての確認もお忘れなく。
私たち鈴木工務店では、第三種換気を採用していますが、「よりきれいな空気での生活をしたい」「お子さんのアレルギー対策をしたい」というお客様には、先にご紹介した「第一種全熱交換型換気システム」の施工もできますので、お気軽にご相談ください。