ベタ基礎一体打ち工法とは?―これからの家づくりの新常識

1.一体基礎の基礎知識 ― 「二度打ち」と「一体打ち」は何が違う?

家を支える見えないけれど大事な部分、それが基礎です。
「ベタ基礎」は建物下をコンクリートで覆う工法で、不同沈下や湿気・シロアリを防ぐ現代住宅の基本です。

そのベタ基礎には、従来型の「二度打ち」と鈴木工務店が標準施工とする「一体打ち」があります。
「二度打ち」では、

  • ①底板(スラブ)を打設 → ②立ち上がりを後で打設
    と、二度に分けてコンクリートを流し込みます。
    工法としては一般的ですが、「打継ぎ(継ぎ目)」が必ず生じます。

これに対して一体打ち工法は、底板と立ち上がりを一回で同時に打設
構造が“ワンピース”になり、継ぎ目のリスクを抑えられます。最初から一体成形という発想です。

左:二度打ち→立ち上がりの型枠を施工する前に、ベースのコンクリートを打つ。
右:一体打ち→全ての型枠を施工してからコンクリート打ち。まずは、立ち上がり下に打込む。

左:二度打ち→ベースのコンクリートが固まったら、その上に立ち上がりの型枠を施工する。
右:一体打ち→立ち上がり下を打ったら、次は立ち上がりに打込む。

左:二度打ち→立ち上がりを打設して完成。外周面に継ぎ目、段差ができている。
右:一体打ち→立ち上がりに打ったら、最後にベースを打って完了。ここまでを半日で施工します。


2. ベタ基礎一体打ち工法のメリット

一体打ち工法は継ぎ目のない強固な基礎に

3-1. 継ぎ目がない=シロアリ・雨水の侵入やひび割れリスクを低減

二度打ちではどうしても生じる「打継ぎ目」がなくなるため、ひび割れや雨水・シロアリの侵入リスクが大幅に減少します。
長期的に見ても、家の寿命を延ばす効果が期待できます。

3-2. 地震に強い

日本は地震大国。一体化した基礎は“つながり”が強く、揺れの力を面全体で受け止めます。
基礎が一体化していることで、建物全体が揺れに強く、不同沈下に対しても安定性が高まります。

3-3. 外周面のキレイな仕上り

継ぎ目がないため、外周面がキレイに仕上がります。ただ、キレイに仕上げるためには、打設時の丁寧なバイブレーターがけが必要となります。


3. 気になるデメリットと対策

一度に全てのコンクリートを打つので、丁寧な施工、適切な施工管理、豊富な経験と技術が必要。

● 施工管理の難易度が高い
一度に大量のコンクリートを打設するため、型枠・打設精度、打設管理など、現場力が問われます。
対策:鈴木工務店では自社職人と経験豊富な関係業者が、丁寧な配筋施工・バイブレーターの適切な使用・打設計画の事前共有を徹底。もちろん、配筋は事前に第三者検査を受けています。

● コストが上がる場合がある
鋼製型枠・専用の金物・段取りにノウハウが要るため、単価が上がるケースも。
対策:標準採用により工程を平準化しています。無駄のない手配と手順で、長期の安心という価値に見合うベストバランスを実現します。


4. 大手ハウスメーカーとの違い

ハウスメーカーは外注施工が多く、マニュアル化のしやすい、やり慣れた二度打ち工法が中心です。
一体打ちは熟練技術と現場管理が必須で、全国規模の一律管理では難しくなります。
鈴木工務店は自社施工体制だからこそ、難易度の高い一体打ちを標準化できています。


5. これからの家づくりは基礎から

近年は地震や台風など自然災害が頻発しています。
「丈夫で家族を守れる家に住みたい」という声は年々高まっており、基礎の耐震性や耐久性、防湿性能が改めて注目されています。

強い耐震性や湿気・劣化の心配を減らし、家族と住まいを守るためにも、基礎の品質は欠かせません。
ベタ基礎一体打ち工法は、“これからの家づくりに欠かせない新常識”といえるでしょう。


6. 鈴木工務店の想い

鈴木工務店では、安心して長く暮らせる家をお届けするために、ベタ基礎一体打ち工法を標準仕様としています。

「基本より基礎。見えないところこそ大切に」
これが私たちの家づくりの基本姿勢です。
お客様が完成した家を見て笑顔になるその瞬間のために、基礎の部分から丁寧に施工しています。

実際の工事の様子は、こちらからご覧いただけます。


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この記事を書いた人

鈴木工務店鈴木太