こんにちは!
新城、豊川で大工さんとつくる新築注文住宅、鈴木工務店の鈴木 太です。
現場レポートでご案内の通り、豊橋市向山町のK様邸も無事に基礎のコンクリートを打設し、脱枠まで行いました。
これまでも、現場レポートやサイト内記事にてお伝えしている通り、鈴木工務店では『ベタ基礎一体打ち工法』を標準仕様として施工しています。平成21年(2009年)の夏ごろの現場から一体打ち工法を採用していますので、気付いたら13年も経っていました。当時には、型枠メーカーさんの施工用のビデオを現場の作業員さんと一緒に見て、方法を勉強し、現場でも何度も確認しながら施工していました。
さて、今日のブログでは改めてこの『ベタ基礎一体打ち工法』についてご紹介します。
そもそも、何が一体なのか?これまでの施工とどこが違うのか?
下の図をご覧ください。
こちらは、基礎の構造を簡単にイラスト化した図です。
右の【二度打ち】がこれまでの一般的な施工ですが、こちらでは「立ち上がり」と「ベース」の間に打ち継ぎの線が入っています。実際の施工においても、ベースのコンクリートを打った後で養生期間を置いて立ち上がりを打ちます。なので、ベースと立ち上がりのコンクリートは分かれてしまっています。
しかし、左の図【一体打ち】では「立ち上がり」と「ベース」の間に打ち継ぎがありません。この「立ち上がり」と「ベース」のコンクリートを一日で一体的に打ってしまうのが、「ベタ基礎一体打ち工法」です。
実際の施工写真で確認してみましょう。
まずは、【二度打ち】の工程です。
次に、【一体打ち】の工程です。
では、一体打ちにすると何がいいのか?
そこには、3つのメリットがあります。
2.打ち継ぎ部から、雨水やシロアリが侵入することがない
3.キレイな基礎表面ができる
1.打ち継ぎがないので強度が高い
二度打ちした基礎は、立ち上がりとベースで鉄筋はつながっていますが、コンクリートはつながっていません。すき間ができてしまいます。
その状態で上の図のように大きな地震が来て、お家が左右に揺すられたら、どうなるでしょうか?
二度打ちの基礎では、立ち上がりの部分が左右の揺れに耐え切れずに、横に倒れてしまう可能性があります。一体打ちであれば、立ち上がりとベースのコンクリートが一つになっているので二度打ちよりも強度が高くなります。
2.打ち継ぎ部から、雨水やシロアリが侵入することがない
立ち上がりとベースの間にすき間ができてしまう、ということはそこからシロアリも雨水も侵入する可能性があります。
まさか、シロアリなんて・・・と思われるかもしれませんが、1ミリ程度のすき間があればどんどん入ってきます。また、打ち継ぎ部は地面のすぐ近くですので、シロアリにとっては侵入は難しいことではありません。
さらに、シロアリが入れるということは、雨水はもちろん通ってしまいます。打ち継ぎ部分は地面より上になるので、雨が降ればそのまま流入する、ということはありませんが、場合によってはそのすき間から入ってしまうことがあります。
3.キレイな基礎表面ができる
二度打ちの基礎では、継ぎ目部分ができたり、段差ができたりして、基礎の美観を損ねてしまっていました。
ですが、一体打ちでは基礎外周面の上から下まで一つの面になっています。また、鈴木工務店の一体打ちでは鋼製の型枠を使っているので、木製の型枠よりもキレイな面が形成されます。
ただ、キレイな基礎表面については、コンクリート打設時に丁寧にバイブレーターをかけてあげることが必要となります。その点については、ご注意ください。
基本より基礎
何事も、基本よりも基礎が大事、とよく言われます。
それは、お家でも同じことです。基本の構造や耐震等級も大事ですが、そのお家をしっかりと支える基礎がさらに大事になります。柱や壁などの構造を強くして耐震等級3とするのであれば、基礎もしっかりとさせることが重要だと鈴木工務店では考えます。
「ベタ基礎だから大丈夫」とするのではなく、構造部材や耐力面材といった基本構造材料にこだわるのと同様に「基礎」にもしっかりとこだわって家づくりをおこなっていきましょう。
実際に、K様邸のコンクリート打ちの様子をショート動画にまとめましたので、ご覧ください。
今日のブログの内容をまとめたYouTube動画です。
こちらもご覧ください。